リハビリテーション課
リハビリテーション科
なぜ透析患者さんにリハビリテーションが必要か?
長期にわたる透析の合併症に骨・関節疾患や心・血管疾患などがあります。それらが進行すると関節痛や関節可動域制限、筋力や体力の低下に悩まされることとなります。また近年は、透析患者さんの高齢化による筋力や筋肉量低下、身体機能低下、転倒による骨折などの問題も増加しております。そのため、運動療法を中心とする腎臓リハビリテーションの重要性がますます高くなっております(「透析患者さんも運動を!」参照)。
運動の時間がない!
透析患者さんは、週3回の透析通院による時間的制約や透析後の疲労により、運動を行うことができる時間が限られています。また、定期的な運動を習慣にすることは、なかなか難しいものです。そこで当院では、できるだけ透析通院時に運動を済ませてしまうことをお勧めしています。
透析のついでに運動ができる!
当院にはリハビリテーション室があり、運動のための器具や物理療法の機器を備えております。患者さんの通院時間によってさまざまな利用の仕方があります。
透析前 | 当院に到着してから透析開始までの空き時間を使います。最も多くの患者さんがこの時間を利用します。集団体操を行うこともあります。 |
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透析中 | 透析前では時間的な余裕がない場合は、透析しながらでもベッド上で運動をすることができます。ペダリング運動がお勧めです。30分~1時間程度行うことが多いです。 |
透析後 | 体調が許せば透析後に、物理療法やストレッチなどの軽めの運動を行うこともできます。 |
当院のリハビリテーション室について
当院のリハビリテーション科では常勤の理学療法士(腎臓リハビリテーション指導士)と鍼灸師各1名で、患者様の身体機能低下や疼痛に対応しております。当院におけるリハビリテーションの主な内容は以下の通りです。
運動療法 | 筋力増強や体力アップ、関節可動域改善のための運動を行います。透析患者さんは心臓の病変や関節痛を有することが多く、運動療法を行う際は注意が必要です。当院では医師の指示のもと、常勤理学療法士の監視下で安全に行うことができます。 |
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物理療法 | 関節痛や腰痛などに対して、頚椎牽引、腰椎牽引、極超短波刺激療法、低周波刺激療法などにより疼痛の軽減を図ります。 |
体力測定 | 希望者には握力、歩行速度、下肢筋力等の測定を行い、身体機能が年齢相応かどうか、維持できているかどうかの判定をします。測定結果によって、どのようなトレーニングや運動が必要か相談をさせていただきます。 |
リハビリテーション科では、運動や健康についての相談を随時、受け付けております。疑問、質問、何でも結構ですので、気軽にお尋ねください。